Thursday, August 12, 2021

死神(しにがみ)★★★★

 ()(なか)にはありがたい神様(かみさま)がたくさんおりますが、(なか)にはありがたくない神様(かみさま)というのもおります。(たと)えば、「貧乏(びんぼう)(がみ)」に()かれると、家が貧乏(びんぼう)になってしまいます。「(やく)(びょう)(がみ)」に()かれると、その家の人々(ひとびと)病気(びょうき)になったり、家の中で()くないことが()きたりします。それから、「死神(しにがみ)」という(おそ)ろしい神様(かみさま)がおりまして……

 

**************************

 

「ただいま……」

「おかえり。金はできたかい?」

「だめだ。どこも()してくれねえ」

「できなかったの!? ほんの少しのお金も()りられないで、あきらめて(かえ)ってきたのかい」

「だって、みんな『金がない』って言うんだから、しょうがないだろ」

「それは『あなたに()す金はない』って意味(いみ)よ。ないわけないでしょ。もうやだ! あんたなんか(とう)()(かど)(あたま)をぶつけて()んだらいい!」

(とう)()(かど)(あたま)ぶつけて()ねるか」

「あんたなら()ねるわよ。もういい。()てけ!」

 男は(つま)に家を()()されてしまった。

 

「ああ、あんな(つよ)い女はいないね。『(とう)()(かど)(あたま)をぶつけて()ね』だって。家にいれば金がないってギャーギャー言われるし、どこに行っても金は()してくれないし、もう生きてるのが(いや)になっちゃった……()のう」

ぶつぶつ言いながら(ある)いていると、男はいつの()にか(はし)の上までやってきた。

「川に()()むのは(いや)だなぁ。おれは(およ)げねえんだ。七つの時に井戸(いど)()ちたことがあるが、あんな(くる)しい思いは二()としたくねえ。生きてるほうがまだいいや……どうしようかなあ」

それからまた少し(ある)くと、(ふる)い大きな木があった。

「大きな木だねえ……そうだ。この木の(えだ)(くび)()って()のう。けど、(くび)()るのは(はじ)めてだ。どうやるんだ?」

(おし)えてやろうか」

「えっ……だれだ!?」

(おれ)だよ」

 木の(かげ)から、やせた老人(ろうじん)がすっと(あらわ)れた。(あたま)には(うす)い白い()がぼやっと()え、灰色(はいいろ)着物(きもの)()て、(わら)草履(ぞうり)をはき、(たけ)(つえ)()いていた。

(おし)えてやろう」

「だれだよ! おまえは……」

死神(しにがみ)だよ」

「し、死神(しにがみ)……ああ、(いや)だ。おれは今まで()のうなんて思ったこと()もなかったんだ。それなのに、(きゅう)()にたくなったんだ。おまえのせいだな。あっち行け!」

「ヘッヘヘ、そう言うな。おまえと(おれ)とは(むかし)からの(ふか)いつながりがあるんだ。そんなこと言っても、おまえにはわからないだろうが……。おまえにはまだ寿(じゅ)(みょう)(のこ)ってる。そういう(にん)(げん)()のうとしても()ねないようになってるんだ。それよりいい(はなし)がある……」

(いや)だよ! 死神(しにがみ)(はな)すことなんか何もねえよ」

 男はその()から()()ろうとした。

「おい、()ちな。()げようとしたって無駄(むだ)だ。おまえは(あし)(ある)いて()げるが、(おれ)(かぜ)()って()べるんだ。まあ、(こわ)がるな。ずいぶん(こま)っているようじゃないか。(おれ)がいい仕事(しごと)世話(せわ)してやるよ」

「え、仕事(しごと)?」

「ああ……おまえ、医者(いしゃ)になれ」

医者(いしゃ)!? おれは病気(びょうき)(なお)(かた)(くすり)(つく)(かた)()らねえし、医者(いしゃ)なんて無理(むり)だよ」

「そんなのはどうでもいいんだ。(おれ)がやり(かた)(おし)えてやる。いいか。長い(あいだ)寝込(ねこ)んでいる病人(びょうにん)には死神(しにがみ)()いているんだ。枕元(まくらもと)足元(あしもと)のどっちかに死神(しにがみ)(かなら)ずいる。(あたま)(ほう)死神(しにがみ)(すわ)ってる()(あい)はもうダメだ。寿命(じゅみょう)が終わってるんだから、絶対(ぜったい)に手をつけちゃいけない。(ぎゃく)に、死神(しにがみ)足元(あしもと)(すわ)っている()(あい)はまだ()きられる。呪文(じゅもん)(とな)えると、死神(しにがみ)()えて、(びょう)(にん)はあっという()に元気になる」

「わ、わかったよ。その呪文(じゅもん)ってのは何だ?」

「いいか。(けっ)して人に言うなよ。『アジャラカモクレン、テケレッツノパ』と(とな)えて、ポンポンと手を二つ(たた)くんだ。こうされると、死神(しにがみ)はどうしても(かえ)らなきゃいけない()まりがあるんだ」

「ふーん、『アジャラカモクレン、テケレッツノパ』で、手をポンポン。これでいいのかい? 死神(しにがみ)さん? あれ、どこ行った? あ、そうか。呪文(じゅもん)(とな)えたから(かえ)ったのか。これはいいことを(おし)えてもらった」

 

 男は家に(かえ)ると、昨日食べたカマボコの(いた)に下手な()で「医者(いしゃ)」と書いた。そして、(おもて)に出ると、外からよく見えるところにそれをかけた。すると、すぐに人が(たず)ねてきた。

「ごめんください」

「はい、何か(よう)ですか?」

「こちらはお医者(いしゃ)(さま)でいらっしゃいますか?」

「はい、わたしが医者(いしゃ)ですけど、何でしょう?」

「先生でしたか。失礼(しつれい)しました。私は日本橋(にほんばし)越前屋(えちぜんや)使用人(しようにん)でございます。(じつ)は、主人(しゅじん)(おも)病気(びょうき)にかかっておりまして、いろいろな先生に()ていただいたんですが、なかなか()くならないのです。(さき)ほど、この家の前を(とお)った(さい)に「医者(いしゃ)」という()が目に入りましたもので、こちらへ(うかが)った()(だい)です。ぜひ先生に一()()ていただくことはできませんでしょうか」

「なるほど。いいですよ。じゃあ、行きましょう」

(へん)医者(いしゃ)だと思ったが、使()(よう)(にん)は男を(みせ)()れて行った。使用人(しようにん)番頭(ばんとう)に話をすると、番頭(ばんとう)は「まあ、()せるだけなら()(ちが)いもないだろう」と男を主人(しゅじん)部屋(へや)まで案内(あんない)した。

部屋(へや)に入ってみると、死神(しにがみ)病人(びょうにん)足元(あしもと)の方に(すわ)っていた。

「おっ、これはご主人(しゅじん)(なお)りますね」

本当(ほんとう)ですか!? しかし、どの先生も(むずか)しいと…」

(なお)ります。……ところで、(なお)したら、お(れい)はいただけますよね?」

「それは、もちろん」

「そうですか。ちょっとお()ちください」

 男はそう言うと、死神(しにがみ)を見て、

「アジャラカモクレン、テケレッツノパー」

(とな)えて手をパンパンと二()()った。すると、死神(しにがみ)がすっといなくなった。()(さお)だった病人(びょうにん)顔色(かおいろ)()わり、ぱっと()()がると、

「おい、お(ちゃ)一杯(いっぱい)()ってきてくれ。なんだか(あたま)から(くも)がすっと()れたようだ。(ひさ)しぶりに気分(きぶん)がいい。……(はら)()ったなあ。何か食べるものはないか?」

と言ったので、みんな(おどろ)いた。

越前屋(えちぜんや)主人(しゅじん)はすっかり元気になって、男はたっぷりお(れい)をもらった。すると、あっちこっちで「あの先生はすばらしい医者(いしゃ)だ」と言われるようになり、次々(つぎつぎ)(たす)けてほしいと人がやってきた。しかも、都合(つごう)がいいことにみんな足元(あしもと)死神(しにがみ)がいた。呪文(じゅもん)(とな)えて手を()つだけで、死神(しにがみ)はすっと()えていく。病人(びょうにん)はすぐに元気になる。

 貧乏(びんぼう)()らしをしていた男が、立派(りっぱ)な家を()て、いい着物(きもの)()て、うまいものを()う。外に女をつくって家に(かえ)らなくなる。それに(もん)()を言う(つま)に金と子どもを(わた)して(わか)れてしまう。

「ねえ、先生……」

「何だい?」

「わたしねえ、一()関西(かんさい)の方に旅行(りょこう)に行ってみたいなあって思ってるの」

関西(かんさい)かあ。いいねえ、おれも行きたいと思ってたんだ。よし、じゃあ、行こう。……そうだ。留守(るす)にするのは面倒(めんどう)だから、家も()ろう」

そして、男は女を()れて関西(かんさい)へ。あっちこっちで贅沢(ぜいたく)をして毎日(たの)しく()ごしていたが、金というのは使(つか)えばなくなってしまうもの。金がなくなれば、女もすっといなくなる。仕方(しかた)がないと男は一人で江戸(えど)(もど)って、(のこ)りの金で家を買った。医者(いしゃ)仕事(しごと)(はじ)めれば、また(もう)かるに(ちが)いないと思っていた。ところが、どうしたことか病人(びょうにん)が来ない。たまに(こえ)がかかって行ってみると、みんな枕元(まくらもと)死神(しにがみ)(すわ)っている。

 

 しばらくすると、麹町(こうじまち)三丁目(さんちょうめ)伊勢谷伝右衛門(いせやでんえもん)という(かね)()ちの使用人(しようにん)がやってきた。主人(しゅじん)()てほしいと言うので、「よし、きた!」と行ってみると、死神(しにがみ)枕元(まくらもと)(すわ)っていた。

「あぁ、これはだめだ。この病人(びょうにん)(たす)からないね。(あきら)めなさい」

「そこを何とか一つ、先生、お(ねが)いします」

番頭(ばんとう)(あたま)を下げた。

「お(ねが)いされても、(なお)らないものはしょうがないよ」

「お(れい)は三千(りょう)でいかがでしょうか」

「お金をもらっても(たす)からないものはしょうがないんだよ。寿命(じゅみょう)だ。(あきら)めてくれ」

「それでは、二、三カ月でも寿命(じゅみょう)()ばしていただけたなら、一万(りょう)のお(れい)をいたします」

「えっ!? 一万(りょう)? うーん、そうなると何とか(たす)けたいけど……

 男はしばらく(かんが)えた。そして、あることを思いついた。

番頭(ばんとう)耳元(みみもと)()(ごえ)で言った。

「いいかい。気が()いて力のある(わか)い男を四人そろえてくれ。その四人を病人(びょうにん)()ている布団(ふとん)四隅(よすみ)に一人ずつ(すわ)らせておくんだ。それで、わたしがポンと(ひざ)(たた)いたら、いっせいに布団(ふとん)()ち上げて、くるっと(まわ)すんだ。病人(びょうにん)(あし)(あたま)場所(ばしょ)()()えてほしいんだよ。それができれば、ご主人(しゅじん)(たす)かるかもしれない。ただし、一回(いっかい)きりの勝負(しょうぶ)だ。失敗(しっぱい)したら、それまでだ」

 番頭(ばんとう)はそれで病気(びょうき)(なお)るならと、言われたとおりに四人の男を()れてきて、病人(びょうにん)布団(ふとん)()(すみ)(すわ)らせた。

 ()()けて(くら)くなると、死神(しにがみ)の目がギラギラ(かがや)いてくる。病人(びょうにん)が「うーん、うーん……」と(くる)しんだ。ところが、()(あか)けてくると、死神(しにがみ)(つか)れてきたのか、こっくりこっくり()(ねむ)(はじ)めた。

 それを見て、男は四隅(よすみ)にいる四人に目で合図(あいず)をして、「ここだ!」と思うところでポンと(ひざ)()った。()(たん)布団(ふとん)がくるっと(まわ)って(じょう)()()()わる。

「アジャラカモクレン、テケレッツノパー」

早口(はやくち)(とな)えて、手を二(かい)パンパンと()った。

 死神(しにがみ)は「うわーっ!」と()()って(おどろ)いた。そして、そのまま()てしまった。

「もう大丈夫だ……」

病人(びょうにん)はたちまち具合(ぐあい)()くなり、「ありがとうございました」と金が(とど)いた。

 

 男はもらった金で(さけ)を飲み、いい気分(きぶん)夜道(よみち)(ある)いていた。

「ああ、やっぱり人間(にんげん)ってものは(こま)った時にこそいい知恵(ちえ)()るもんだねぇ。それにしても、あの死神(しにがみ)(おどろ)いた(かお)と言ったら……はっははは……」

 (うし)ろから(ひく)(こえ)()こえた。

「なぜあんなバカなことをした」

()()くと、そこにはあの死神(しにがみ)がいた。

「お、おぉ、死神(しにがみ)さん、どうもお(ひさ)しぶりです」

「何が(ひさ)しぶりだ。まさかおまえ、(おれ)のことを(わす)れてはいないだろうな」

「ええ、もちろん(わす)れたりしませんよ。最初(さいしょ)に会った死神(しにがみ)さんですよね? あんたのおかげで、ずいぶん(もう)かりました」

「そうか、ちゃんと(おぼ)えていたか。それなのにあんなバカなことをやるなんて……」

 どうもさっきあそこにいたのは、このじいさんの死神(しにがみ)だったらしい。ところが、死神(しにがみ)というのはみんな(おな)姿(すがた)をしているから、男もそうだとは気付(きづ)かなかった。

「えっ、それじゃ、さっきあそこにいたのは、あんただったんですか? それは(もう)(わけ)ないことをしました。まさかあんただとは思いませんでした。じゃ、わたしがもらった金を半分(はんぶん)あんたにあげるから、それで(ゆる)してください」

「何言ってるんだ……まあ、やってしまったことは仕方(しかた)がない。(おれ)といっしょに来い」

「こ、来いって、どこへ行くんですか?」

 死神(しにがみ)(たけ)(つえ)()(めん)()くと、そこにぽっかり大きな(あな)()いた。(あな)の中には下へ()かう(かい)(だん)(つづ)いていた。

「さあ、ここを()りろ」

(いや)だよ。こんな()()(わる)いところへ()りるなんて……ねえ、(ゆる)してくださいよ。あんたとは()らずにやったことなんだからさ」

「いいから()りろ!」

()りろって……中は()(くら)じゃねえか」

大丈夫(だいじょうぶ)だ。(おれ)(つえ)につかまれ。()りて来い」

「え、(つえ)に? ちょ、ちょっと()って……そんなに()っぱったら(あぶ)ない、(あぶ)ないよ!」

(はや)()りろ」

階段(かいだん)()りていくと、ぱっと(あか)るくなった。(ひろ)部屋(へや)にたくさんのロウソクが(なら)んでいた。

「ずいぶんたくさんロウソクがあるんですねえ。何ですか、これは?」

「このロウソクは人の寿命(じゅみょう)だ」

「はあ~、(むかし)から、人の寿命(じゅみょう)はロウソクの火みたいだって言いますが、ずいぶんたくさんあるものですね。長いのや(みじか)いのやいろいろなのが……、あ、ここにロウがたまって(くら)くなっているのがありますね」

「そういうのは病気(びょうき)になっているんだ。ロウを()(のぞ)いて、火がまっすぐに立てば病気(びょうき)(なお)る」

「ふーん、そうですか。お、ここにずいぶん長くて(あか)るく()えてるのがありますね」

「それはおまえの息子(むすこ)だ」

「へえー、息子(むすこ)ですか。あいつはずいぶん(なが)()きするんですね。そのとなりの半分(はんぶん)ぐらいでよく()えてるのは?」

「おまえの(もと)(おく)さんだよ」

「ああ、あいつですか。やっぱりあいつも(なが)()きなんですねえ。ここにずいぶん(みじか)くなって今にも()えそうなのがありますが……」

「おまえだ」

「え?」

「それがおまえの寿命(じゅみょう)だよ」

「い、今にも()えそうじゃねえか!」

()えそうだね。()えた途端(とたん)(いのち)はなくなる。もうすぐ()ぬよ」

「う、(うそ)だ! だって、あんた、(はじ)めて会った時に『おまえにはまだ寿命(じゅみょう)がある』って言ったじゃねえか! あれは(うそ)か!?」

(うそ)じゃない。おまえの本来(ほんらい)寿命(じゅみょう)はあのロウソクだ。あの半分(はんぶん)より長く(あか)るく()えているのが、おまえの寿命(じゅみょう)だ。それなのに、おまえは金のために寿命(じゅみょう)()()えたんだ」

「そ、そんな……」

「フッフフ。おまえはもうすぐ()ぬよ」

(いや)だ! なあ、(たす)けてくれよ。寿命(じゅみょう)(もと)(もど)してくれよ」

「もうダメだ」

「そんなこと言わないでさ。なあ、(たの)むよ、死神(しにがみ)さん、死神(しにがみ)(さま)!」

「ダメだ。一()()()えたものは二()(もと)(もど)せない。(あきら)めろ」

(たの)む。もう一()だけ!」

 そう言うと、男は死神(しにがみ)()かって手を()わせた。

 死神(しにがみ)(あき)れたような(かお)をして、足元(あしもと)(ころ)がっているロウソクを(ひろ)い上げた。

「しょうがない男だ。ほら、ここに半分(はんぶん)ぐらいのロウソクがある。()(ちゅう)()えてしまったロウソクだが、これにその(みじか)いロウソクの火をうつしてみろ。うまく火がつけば、おまえの(いのち)(たす)かる」

「ありがとう……ありがとう…」

男は死神(しにがみ)からロウソクを()()ると、()えかけのロウソクを手に()ろうとした。だが、(みじか)くてなかなか()れない。

(はや)くしないと()えるよ」

(はや)くしろって……おまえ…」

「どうした、手が(ふる)えてるぞ。(ふる)えると()えるよ」

「そ、そんなこと言ったって、身体(からだ)勝手(かって)(ふる)えるんだからしょうがないだろ」

(はや)くしな。(はや)くしないと()えるよ」

(だま)っててくれよ」

「ほら、今にも()えそうだ。フフフ、(はや)くしな。()ぬよ」

「う、うるさい。(だま)ってろ!」

「ほら、(はや)く。(はや)くしないと()えるよ。()えると(いのち)はないよ。ヒッヒヒヒ……」

「やめてくれ! つけ! つけ! つけよ!」

()えるよ。()えるよ。()えると()ぬよ。()ぬよ。クッククク……」

「あ、あああぁ、()える、()え……

「ほら、()えた」

(完)

   

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